虎ノ門ヒルズ 森タワー
環状第2号線の上に立つ、虎ノ門エリア再生の起点となった超高層オフィスビル。
- 用途
- オフィスビル
- エリア
- 港区
- 竣工
- 2014年
- 階数
- 地上52階
- 高さ
- 247m
- 開発
- 森ビル
虎ノ門という街を変えた塔
東京・港区の虎ノ門に、ひときわ存在感を放つ高層タワーがある。森ビルが開発した「虎ノ門ヒルズ 森タワー」だ。2014年の竣工以来、地上52階・高さ247メートルという堂々たるスケールで、この街のシルエットを根本から塗り替えてきた。
虎ノ門という地名を聞いて、かつての印象を思い浮かべる人は少なくないだろう。官庁街に隣接し、どこか地味で落ち着いた雰囲気——そんなイメージが長く根付いていたエリアだ。ところがこのタワーの登場を機に、街の空気はじわじわと変わっていった。周辺では次々と再開発プロジェクトが動き始め、今や虎ノ門は東京の中でも注目度の高いビジネスエリアとして語られるようになっている。一棟の建築物が、街の文脈を書き換えることがある——そのことを改めて実感させてくれる場所だ。
再開発の起点として
森ビルといえば、六本木ヒルズに代表されるような大規模な都市再開発で知られるデベロッパーだ。虎ノ門ヒルズ 森タワーも、単なるオフィスビルの新築にとどまらず、都市構造そのものに働きかけるプロジェクトとして位置づけられていたとされる。
特筆すべきは、このタワーが環状二号線、いわゆる「マッカーサー道路」と呼ばれる道路の整備と一体となって進められた点だ。長らく計画段階にとどまっていた幹線道路の整備とビルの建設が連動することで、交通インフラと都市開発が同時に動くという、東京ではなかなか見られないダイナミックな再開発が実現した。こうした官民の連携による複合的な街づくりは、その後の虎ノ門エリアの発展を後押しする礎になったと言われている。
タワーの用途はオフィスを中心としており、国内外の企業が集積する拠点として機能してきた。スタートアップをはじめとした新興企業も入居しやすい環境づくりが意識されてきたとされ、この一帯が「ビジネスの新しいハブ」として認知されていく流れを作った要因のひとつとも言えるだろう。
まとめ
実際に虎ノ門を歩いてみると、森タワーの存在感は写真で見るよりもずっと力強い。見上げると、ガラスとスチールで構成されたファサードが空へと伸び、晴れた日には青空を切り取るように聳えている。高さ247メートルという数字は、数字として聞けばひとつの事実に過ぎないが、その場に立つと身体がその大きさをちゃんと受け取る。
竣工から10年以上が経過した現在、虎ノ門ヒルズのエリアにはさらに複数の建物が加わり、街のかたちは今も更新され続けている。森タワーはその始まりの一点として、これからも虎ノ門というエリアのアイデンティティを象徴し続けるだろう。
高層建築の醍醐味は、その高さや形状だけにあるのではない。どんな文脈で、どんな時代に、誰のために建てられたか——そういった物語ごと街に刻まれていく点にある。虎ノ門ヒルズ 森タワーは、そうした意味においても東京の都市史に残る一棟だと、個人的には思っている。
関連リンク
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参考・出典
- 森ビル 公開情報(最終確認推奨)