オフィスビル

東京高速道路(KK線)

1959年から開通した都心部の無料高速道路。銀座・汐留・京橋を経由する全長約2kmで、2025年4月に廃止。都市公園「Roof Park」への転換計画が進む。

東京高速道路(KK線)
写真: Ebiebi2 / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
中央区・千代田区
竣工
1966年

銀座の空を渡り続けた無料の高架道路

東銀座から京橋にかけての都心部を東西に貫く高架の道路は、長らく「KK線」の通称で親しまれてきた。正式名称は東京高速道路で、1959年に最初の区間が開通し、1966年に全線が完成した。総延長は約2kmに過ぎないが、昭和の高度経済成長期に外堀・汐留川・京橋川の上空を活用して建設されたという成り立ちが、ほかの高速道路にはない個性を生んでいる。

首都高都心環状線(C1)に挟まれるように存在するKK線は、都心部の渋滞を抜ける「近道」として自動車交通を支えてきた。通行料が無料だったのは、沿線の土地を保有する東京高速道路株式会社がビルの賃貸収入によって維持費を賄う独特のビジネスモデルによるものだ。高架橋には「マロニエ通り上空」や「銀座昭和通り上空」など固有の区間名がついており、橋の下には飲食店や事務所が立ち並ぶ不思議な立体都市が形成されていた。

廃止から公園へ——Roof Park Projectの始動

2025年4月5日、KK線は道路としての使命を終えた。半世紀以上にわたり都心を走り続けた高架橋は、廃道となった今、歩行者空間への転換という新たなミッションに向かっている。東京都とKK線を管理する東京高速道路が進める「Roof Park Project」は、全長約2kmの高架橋を緑と光に包まれた都市型公園へと再生する構想だ。ニューヨークのハイライン(廃線跡の空中公園)を想起させるこの計画は、銀座・汐留・京橋という東京有数の商業・文化ゾーンを空中遊歩道でつなぐ可能性を持つ。

開通から廃止まで66年。コンクリートの橋脚とアスファルトの路面が都市の記憶を刻んできたKK線は、廃道後も解体されることなく新しい都市インフラとして生まれ変わろうとしている。都市計画の視点から見れば、使い捨てではなく転用・継承という選択は、成熟した都市東京の在り方を示す一例といえる。

まとめ

東京高速道路(KK線)は1959年開通・1966年全線完成、全長約2kmの無料都心高速として2025年4月まで現役だった。廃止後はRoof Park Projectの下で空中公園へと生まれ変わろうとしており、その工事の進捗は銀座・京橋エリアを歩くたびに確認できる。廃道直後の今こそ、変わりゆく都市の断面を目撃する絶好の機会だ。

同じく都心の高架インフラを扱った記事として首都高速都心環状線や、銀座の再開発を追った銀座シックスもあわせて読むと、東京の空の変遷が見えてくる。

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参考・出典

  • 東京高速道路株式会社 公式サイト
  • 国土交通省 関東地方整備局
  • 東京都都市整備局 KK線活用方針

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