オフィスビル

京都タワー

1964年竣工、高さ131mの展望タワー。建築家・山田守が設計した白い円筒形の塔は和ろうそくをモデルにしたとされ、地上100mの展望台から古都の街並みと三方の山並みを一望できる。

京都タワー
写真: Jakub Hałun / CC BY 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
京都市下京区
竣工
1964年
階数
地上9階
高さ
131m
開発
京都タワー株式会社(京阪電鉄グループ)
設計
山田守

京都の夜明けを照らす白い塔

京都駅の北口を出ると、白く細長い姿が空に向かって伸びている。高さ131メートル、京都市内で最も高い構造物として1964年12月に竣工した京都タワーは、建築家・山田守が設計したランドマークだ。地上9階建ての基盤建物の上に立つ鋼管製の塔は、伝統的な和ろうそくの形をモデルにしたとされ、白い曲線が空に向かって絞り込まれていく姿は古都の街並みに独特の存在感を放っている。

1964年は東京オリンピックが開催された年だ。高度経済成長の波が列島全体を包んでいたこの時代に、古都の玄関口にそびえる展望塔の誕生は、観光産業に力を入れる京都市の意思を体現していた。建設当初は「古都の景観にそぐわない」との批判も受けたが、60年以上の時を経た今では京都駅前のシンボルとして広く定着している。設計を担った山田守は東京の国立代々木競技場など数多くの公共建築を手がけた建築家で、鉄骨鉄筋コンクリートの基盤建物と鋼管の塔を組み合わせるという当時としては先端的な構造を採用した。

碁盤の目と三方の山並みを一望する展望台

地上100メートルの展望台に上がると、視界いっぱいに京都の全景が広がる。平安京以来の碁盤の目状の街路が今も都心に残り、その周囲を東山・北山・西山の三方の山並みが穏やかな弧を描いている。晴れた日には大阪の高層ビル群まで遠望でき、夕暮れ時には山の稜線が茜色に染まる。夜になると伏見稲荷や東寺の五重塔の灯りが星のように点在し、千年の都の夜景を独占できる。

観光の起点としての利便性も際立つ。清水寺・金閣寺・嵐山へ向かう市バスのりばは駅前バスターミナルに集まり、奈良・大阪方面の鉄道への乗り換えも徒歩圏内だ。宿泊拠点を京都駅周辺に置けば、出発前に展望台から古都の全体像を把握して街歩きに臨める。福岡タワーや神戸ポートタワーなど同世代の展望塔と比べても、四方を山並みで囲まれた盆地の地形を生かした眺望は格別だ。

2024年4月からはナイデック株式会社のネーミングライツにより「ナイデック京都タワー」の名称が加わったが、白い円筒のシルエットは変わらない。

まとめ

1964年竣工、高さ131メートルの京都タワーは、建築家・山田守が和ろうそくをモデルに設計した展望タワーだ。地上100メートルの展望台から望む三方の山並みと碁盤の目の街並みは、千年の古都の地形美を一望できる機会を提供している。京都駅に降り立ったら、旅の最初にこの塔から古都の全景を眺めてから街歩きを始めてほしい。

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参考・出典

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