オフィスビル

葵タワー

静岡市葵区紺屋町の市街地再開発で誕生した地上25階・地下2階の複合ビル。2010年3月竣工、延床面積約5万3300平方メートル。3階には静岡市美術館が入居し、街の文化拠点としても機能している。

葵タワー
写真: Halowand / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
静岡市葵区
竣工
2010年
階数
地上25階/地下2階
延床面積
約53,300㎡

JR静岡駅北口を一変させた複合棟

2010年3月、静岡市葵区紺屋町の一角に静かな変革が起きた。葵タワーの竣工だ。地上25階・地下2階建て、延床面積約5万3300平方メートルの複合ビルは、JR静岡駅北口に近い紺屋町の市街地再開発事業として完成した。事業費は約230億円に上り、組合設立から工事完了まで約4年をかけた大型プロジェクトだった。

建物は多様な用途が垂直に積み重なった構成になっている。地下1階から地上2階には商業テナントが入居し、3階には静岡市美術館が設けられた。7〜23階はオフィスフロアで、24・25階にはさらに高付加価値の用途が割り当てられている。商業・文化・ビジネスが一棟に凝縮された都市再生の典型例といえる。

公共文化施設と再開発の融合

葵タワーの注目すべき点は、静岡市美術館というパブリックな文化施設が3階に組み込まれていることだ。民間の再開発ビルに市の美術館を内包する形態は、公的機能と民間資本を一体運営する静岡市の都市方針を体現している。商業・ビジネス・文化の三つの顔を持つビルは、広場から直接エレベーターで上がれる動線設計により、日常的に市民が出入りする開かれた場所になっている。

静岡市は東海道新幹線・東海道本線が停車する交通の要衝だ。名古屋と東京のほぼ中間に位置し、製造業と物流の拠点でもある。葵タワーの竣工は、そうした広域の視点からみれば地方都市中枢の更新を象徴する出来事でもあった。同様に地方都市の駅前再開発を通じて誕生したビルには、隣接するアクトシティ浜松がある。東海地区のランドマーク建築を比較しながら歩くと、地域ごとの都市戦略の違いが見えてくる。

まとめ

葵タワーは2010年3月竣工、地上25階・延床面積約5万3300平方メートル。市街地再開発事業として完成し、3階の静岡市美術館を含む複合施設として静岡市の中心部に立つ。商業・文化・業務の三層構造は、コンパクトシティを目指す地方都市の都市更新の好例だ。静岡を訪れる際には、駅北口のこのビルと静岡市美術館をぜひ組み合わせてみてほしい。

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参考・出典

  • 静岡市公式資料(市街地再開発事業竣工:平成22年3月31日)

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