オフィスビル

大阪ガスビルディング

1933年に御堂筋沿いに竣工した安井武雄設計の大阪ガス本社ビル。「ガスビル」の愛称で親しまれ、国の登録有形文化財に指定される大阪を代表する近代建築のひとつ。

大阪ガスビルディング
写真: Oilstreet / CC BY-SA 3.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
大阪市中央区
竣工
1933年
階数
地上8階/地下2階
開発
大阪ガス
設計
安井武雄

御堂筋の顔となった昭和初期の名建築

大阪市中央区平野町の御堂筋沿いに建つ大阪ガスビルディング、通称「ガスビル」は、1933年(昭和8年)3月17日に竣工した昭和初期を代表するオフィスビルだ。建築家・安井武雄が設計し、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上8階・地下2階の構成で完成した。御堂筋の軒高制限(100尺・約30m)に沿いながら頂部の塔屋で独自の存在感を演出し、街並みとの調和と建物の個性を同時に実現している。2003年(平成15年)には国の登録有形文化財(建造物)に指定された。

安井武雄は日本における近代建築の普及に大きく貢献した建築家のひとりで、ガスビルはその代表作に数えられる。外観に施されたテラコッタ装飾や縦のラインを強調したファサードは、欧米の近代様式を吸収しながらも独自の格調を醸し出す。大阪ガスの本社として長年機能し、明治以来の都市ガス供給事業を担う企業の「顔」として、船場のビジネス街に根ざしてきた。1966年には佐野正一設計による北館が増築され、2024年には北館も登録有形文化財に指定された。南北2棟に跨がる文化財指定は、近代大阪の企業建築が一体として評価されたことを示している。

再開発の時代を超え、今に受け継がれる価値

高度成長期以降、大阪市内では古い建物の取り壊しと高層化が相次いだが、ガスビルは御堂筋の景観整備ともあいまって保存・活用の道を選んだ。大阪ガスは西側敷地に33階建てのガスビル西館を建設する計画を発表しており、2027年頃の竣工、本館のリノベーションは2031年頃と見込まれている。歴史的な本館と現代的な高層棟が肩を並べる新たな街区の誕生は、昭和初期の建築が令和の御堂筋に接続されていく試みとなる。

まとめ

1933年竣工の大阪ガスビルディングは、地上8階・地下2階の鉄骨鉄筋コンクリート造で、安井武雄が設計した昭和初期の傑作だ。「ガスビル」の愛称で90年以上にわたり御堂筋のシンボルとして親しまれ、2棟合わせて国の登録有形文化財にも指定されている。近代大阪の建築技術と都市デザインの粋を今に伝えるこのビルを眺めるには、御堂筋の平野町交差点周辺を歩くのが最良の近道だ。

この建物、行きましたか?

自己申告制のスタンプラリーです。記録はこの端末のブラウザにだけ保存され、サーバーには送信されません。

スタンプ帳を見る →

関連リンク

PR

※ 以下のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれます。リンク先での購入・予約により当サイトが収益を得る場合があります。

参考・出典

  • Wikipedia「大阪ガスビルディング」(竣工1933年・地上8階地下2階・安井武雄設計・平野町4-1-2)
  • 文化庁 国指定文化財等データベース(登録有形文化財:南館2003年、北館2024年)

地図でみる