大橋ジャンクション
目黒区大橋に立つ首都高速3号渋谷線と中央環状線(C2)の乗り継ぎ点。地上約35mの高架と地下約36mの山手トンネルを結ぶ4層ループ構造を覆蓋で包み、その屋上に「目黒天空庭園」(約7,000m²)を生んだ都市土木の傑作。
高架と地下を繋ぐ4層のループ
目黒区大橋。東急田園都市線・池尻大橋駅から北へ数分歩いた住宅街に、巨大な円筒状の構造物が静かにそびえる。首都高速大橋ジャンクション(大橋JCT)だ。首都高速3号渋谷線は地上約35メートルを行く高架路線であり、一方の中央環状線(C2)は地下約36メートルの山手トンネルへと続く地下路線だ。この約70メートルに及ぶ高低差を克服するために採られたのが、直径130〜175メートル・1周約400メートルの螺旋ループ構造である。
地上3層・地下1層の計4層からなるループは、都心の限られた敷地に通常のジャンクションの約4分の1の面積で収められた。高架と地下の間を行き来する車は、このループを1〜2周しながら高度を稼ぐか落とす。排気ガスがループ内部に集中するのを防ぐため、全体を覆蓋(シェルター)で包む構造も採用された。2010年3月28日に中央環状新宿線(大橋JCT〜西新宿JCT)が開通し、2015年3月7日の中央環状品川線全通によって現在の姿が完成した。
覆蓋の上に生まれた「天空の庭」
シェルターの屋根は、単なる蓋にとどまらず公園として整備されることになった。2013年3月30日にオープンした「目黒天空庭園」は、周長約400メートル・面積約7,000平方メートルの環状緑地で、目黒区が管理する無料開放の区立公園だ。高さ7〜35メートルに位置する遊歩道には芝生と約30種の樹木が植えられ、池尻大橋の住宅街に空中の森を出現させた。
首都高速道路株式会社はこのプロジェクトを「大橋グリーンジャンクション」と呼び、屋上庭園・外壁へのつた植栽・換気棟脇の「大橋村の森」という3種の緑を組み合わせた。高速道路のインフラと都市の緑が一体となるこの試みは、国土交通大臣賞をはじめ複数の賞を受けており、都市と自然の共存を模索する土木設計の事例として国内外で注目されている。
まとめ
大橋ジャンクションは目黒区大橋に立つ首都高速の4層ループ式JCTで、3号渋谷線と中央環状線(C2)を接続する。2010年の部分開通・2015年の全体供用を経て完成した覆蓋構造の屋上には、周長約400メートル・面積約7,000平方メートルの目黒天空庭園が広がる。池尻大橋駅から徒歩圏内でこの庭園を一周すれば、高速道路のインフラが都市の公園へと転換した稀有な光景を体感できる。
関連記事:首都高速中央環状線(C2) / 首都高速都心環状線(C1)
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関連リンク
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参考・出典
- 首都高速中央環状線 Wikipedia (ja.wikipedia.org/wiki/首都高速中央環状線)—開通日・路線高さ・ループ径
- 目黒天空庭園 Wikipedia (ja.wikipedia.org/wiki/目黒天空庭園)—開園日・面積・周長・高さ範囲・樹木種数
- 首都高速道路 中央環状新宿線(大橋JCT〜西新宿JCT)開通 2010年3月28日 (radiate.jp/20100328/yamate-tunnel-open_2010/)
- Green Infrastructure Revives an Urban Ecosystem: Ohashi Junction's Forest in the Sky (japan.go.jp/kizuna/2026/03/urban_ecosystem_ohashi_junction.html)—ループ径・設計コンセプト・3種の緑
- 東急建設 首都高速中央環状新宿線 大橋ジャンクション実績 (tokyu-cnst.co.jp/works/483.html)