羽田空港 D滑走路
2010年10月21日供用開始の羽田空港第4滑走路。全長2,500m。多摩川河口に桟橋工法と埋め立てを組み合わせたハイブリッド構造で建設され、鋼管ジャケット198基・鋼管杭1,165本が海底を支える。
- 用途
- 橋
- エリア
- 大田区
- 竣工
- 2010年
- 開発
- 国土交通省(航空局)
多摩川河口に生まれた4本目の滑走路
東京国際空港(羽田空港)の最南端、多摩川が東京湾へ注ぎ込む河口域に、2010年10月21日、4本目の滑走路が供用を開始した。D滑走路、全長2,500メートル。着工は2007年3月で、2010年8月に建設工事が完了した。この滑走路が際立っているのは、その成り立ちにある。多摩川の流れを妨げないよう、川の河口域に接する区間には「桟橋部」、湾内区間には埋め立てによる「人工島部」を配置し、2種類の工法を組み合わせたハイブリッド構造が採用された。桟橋部の面積は約52万平方メートルにおよぶ。海と川の境界に浮かぶようにして建設されたこの滑走路は、土木工学と航空インフラが交差する現場として、建設業界で広く注目を集めた。供用開始の10日後の10月31日には国際定期便が就航し、首都圏の航空ネットワークに新たな軸が加わった。
1,165本の鋼管杭が支える桟橋構造
桟橋部を支えるのは198基の鋼管製ジャケットだ。各ジャケットはあらかじめ陸上で製作されたプレハブ鋼構造物で、海上に運ばれた後に海底へ設置される。ジャケット1基につき複数の鋼管杭を介して地盤へ定着しており、鋼管杭の総本数は1,165本に達する。多摩川河口の海底は軟弱な粘土層が厚く堆積しており、大型旅客機の荷重を支えるために杭を深く打ち込む必要があった。埋め立て部の区間では護岸を築いたうえで大量の土砂を投入し、サンドコンパクションパイル工法などの地盤改良を並行して実施した。陸から見えにくい場所に膨大な鋼材と工事量が集積したこのプロジェクトは、竣工後も技術系の論文や報告書で繰り返し引用されるインフラ事例として残っている。
まとめ
2010年10月供用開始の羽田空港D滑走路は、全長2,500メートルの海上インフラとして多摩川河口に建ち、198基のジャケットと1,165本の鋼管杭が軟弱な海底から飛行面を支える。桟橋と埋め立てを組み合わせたハイブリッド構造は、河川・海湾・空域の三つの制約を同時に解いた土木設計の結晶だ。羽田を拠点にした旅のホテルや航空券は楽天トラベルでご確認ください。東京湾岸の大型インフラとして、同じく湾岸の制約と創意を見せてくれる東京ゲートブリッジやレインボーブリッジと合わせて訪れてみてほしい。
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関連リンク
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参考・出典
- JSTAGE「Construction of D-Runway at Tokyo International Airport」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgssp/2/2/2_ESD-KL-4/_pdf
- 五洋建設 D滑走路工事概要PDF https://www.penta-ocean.co.jp/125/pdf/01/HanedaD_A3.pdf(工期2005年3月〜2010年8月)
- JSTAGE「羽田空港D滑走路の設計」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejge/68/1/68_1_150/_pdf(ハイブリッド構造・鋼管ジャケット198基・杭1,165本・桟橋部面積約52万m²)
- JSTAGE「2010年10月21日 供用開始・10月31日 国際定期便就航」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjca/48/4/48_4_4_7/_pdf
- 座標: OpenStreetMap(東京国際空港 D滑走路島 埋立部)