オフィスビル

アーク森ビル

1986年3月竣工の地上37階・高さ約145mのオフィス棟。森ビルが17年以上かけて推進した「アークヒルズ」再開発の中核として、日本における民間主導の大規模都市再開発の先例を示した一棟。

アーク森ビル
写真: Wpcpey / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
港区
竣工
1986年
階数
地上37階/地下4階
高さ
144.8m
延床面積
約181,833㎡
開発
森ビル
設計
入江三宅設計事務所

赤坂に生まれた、民間再開発の原点

1986年3月、東京都港区赤坂に地上37階・地下4階のオフィスタワー「アーク森ビル」が竣工した。設計を手がけたのは入江三宅設計事務所で、延床面積は約181,833平方メートルにおよぶ。高さは公称で約145メートルで、施工は鹿島建設が担った。六本木一丁目駅の至近に位置するこのビルは、森ビルが推進した「アークヒルズ」複合再開発の中核をなすオフィス棟として生まれた。

アークヒルズは赤坂・六本木地区の大規模市街地再開発事業だ。計画の始まりは1960年代末にまでさかのぼるとされ、木造密集地帯だったエリアを複合街区へと転換するまでに17年余りの歳月を要した。地権者との粘り強い合意形成を重ねて実現したこの事業は、民間が主導する都市再開発のモデルケースとして広く参照されてきた。森ビルがのちに手がけた六本木ヒルズや麻布台ヒルズにつながる「街をつくる」という開発思想の、原点にあたる事業でもある。

アーク森ビルの足元にはサントリーホールが隣接しており、オフィス棟とコンサートホールが同じ街区に共存するという構成が、アークヒルズの特徴を端的に示している。「仕事」と「文化」を歩ける距離に置く都市の文法は、この再開発が先駆けとなった側面が強い。

街区の成熟と、虎ノ門・麻布台との連続

アークヒルズは竣工から40年近くを経て、港区の主要ビジネス・文化拠点のひとつとして定着している。2012年には同じ敷地内にアークヒルズ仙石山森タワーが竣工し、住宅棟と緑地が加わることで街区はさらに多様な顔を持つようになった。

神谷町駅・六本木一丁目駅のいずれからも徒歩圏にあるこのエリアは、近年めざましい変化を遂げる虎ノ門・麻布台方面とも歩いてつながっている。赤坂通り沿いの緩やかな坂を上り、アーク森ビルの足元から眺めると、1980年代に形成されたこの街区が今の都市の骨格として機能し続けていることが実感できる。

まとめ

アーク森ビルは1986年3月竣工、地上37階・高さ約145メートルのオフィス棟である。森ビルが17年以上かけて実現した「アークヒルズ」の中核として生まれたこの建物は、民間主導の大規模都市再開発の先例として今も語られる。サントリーホールと並ぶ複合街区の構成は40年近くを経ても色あせず、六本木一丁目から赤坂の丘を歩いてみると、都市が時間をかけて積み重ねてきたものを感じることができる。

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参考・出典

  • OFFICE AND「アーク森ビル」(竣工1986年3月・地上37階地下4階・延床181,833㎡・設計入江三宅設計事務所・港区赤坂1-12-32)
  • Skyscraper Center「Ark Hills Mori Building」(高さ153.34m/公称144.8mとの差異あり・建物高さと最高部高さの測定方法の違いによる可能性)
  • アークヒルズ - Wikipedia(竣工1986年・森ビル主導・赤坂六本木地区市街地再開発・17年余りの地権者交渉)

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