オフィスビル

NEC本社ビル(NECスーパータワー)

1990年1月竣工、地上43階・高さ180mの日本電気(NEC)本社ビル。日建設計が設計した「NECスーパータワー」の愛称で知られ、中層部に幅約42m・高さ約15mの開口部(風穴)を持つ独特のシルエットが特徴。

NEC本社ビル(NECスーパータワー)
写真: Akonnchiroll / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
港区
竣工
1990年
階数
地上43階/地下4階
高さ
180m
開発
日本電気
設計
日建設計

三田の台地に立つ、風を通す超高層

1990年1月、東京都港区芝五丁目に地上43階・地下4階、高さ180メートルの超高層ビルが竣工した。日本電気(NEC)の本社建物として建てられたこの棟は、「NECスーパータワー」の愛称でも広く知られる。設計を担ったのは日建設計で、環境への配慮を重視した「第三世代超高層」と位置づけられる設計思想が随所に反映されているとされる。都営三田線・都営浅草線の三田駅とJR山手線・京浜東北線の田町駅のいずれからも徒歩圏にあたる港区芝五丁目に、独特の外形を持つ棟が立ち上がった。バブル経済の最盛期を背景に、企業の本社建設が活発だった時代の一棟でもある。

この建物の最大の特徴は、中層部に設けられた大きな開口部だ。幅約42メートル、高さ約15メートルと報告されるこの「風穴」は、高層建築が周辺の地表面に引き起こすビル風への対処として設計された。卓越した風向きに沿って風を建物の上部へと誘導することで、歩行者レベルの風害を軽減する仕組みだ。開口部より上では棟の断面が絞られ、空へと向かってロケットのように先細っていく。このシルエットから「ロケットビル」とも呼ばれ、田町・芝浦方面から見上げると遠くからでもひと目でそれとわかる。構造上の大スパンを必要とするこの開口部は、工学の問いに建築が応答した一例でもある。

芝と田町、変化する港区南部のランドマーク

港区芝五丁目という立地は、増上寺や芝公園にほど近い。NECスーパータワーが竣工した1990年当時、このビルは田町駅東口周辺のスカイラインを大きく塗り替える存在だった。その後30年以上を経て、田町・港南方面では大規模な再開発や高層建築の建設が相次ぎ、周辺の都市景観は変化した。それでもNECスーパータワーは引き続き港区南部のランドマークとして空の一角を占め、独自のシルエットが周囲に埋没することなく際立っている。

まとめ

NEC本社ビル(NECスーパータワー)は1990年1月竣工、地上43階・高さ180メートルの超高層建築だ。日建設計が手がけた中層部の「風穴」は、高層建築と周辺環境の共存という問いへの建築的な応答として今日でも語られている。三田駅や田町駅を出て芝五丁目の通りを歩き、あの独特のシルエットを改めて見上げてみると、1990年代の超高層建築が港区南部の都市景観に刻んだ工学的な意匠の力に気づかされる。

関連記事:世界貿易センタービルディング南館東京ポートシティ竹芝

三田・田町エリアのホテルをお探しなら楽天トラベルもどうぞ。

関連リンク

PR

※ 以下のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれます。リンク先での購入・予約により当サイトが収益を得る場合があります。

参考・出典

  • Web検索・建築データベース複数(bb-building.net、NEC公式SNS 2024年8月投稿):竣工1990年1月、地上43階地下4階、高さ180m(軒高178.4m)、設計:日建設計、所在地:東京都港区芝五丁目7番1号
  • architecture-tokyo.com「1990 – NEC Super Tower – Nikken Sekkei」・NEC公式技報(日本電気本社ビル竣工25周年):風穴幅約42m・高さ約15m、日建設計による『第三世代超高層』(https://architecture-tokyo.com/2017/03/17/1990-nec-super-tower-nikken-sekkei/)
  • JIA 日本建築家協会 25年賞候補作品「日本電気本社ビルNECスーパータワー」(https://www.jia.or.jp/twentyfive_years/1917/)

地図でみる