オフィスビル

東京タワー

1958年竣工、高さ333mの自立式鉄骨電波塔。エッフェル塔を超えた高さで戦後日本の復興を象徴し、今も東京のシルエットを定め続ける。

東京タワー
写真: Ermell / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
港区
竣工
1958年
階数
地上16階/地下2階
高さ
333m
開発
日本電波塔株式会社
設計
内藤多仲 / 日建設計

芝の緑に映える赤と白の鉄骨

東京・港区の芝公園に隣接して立つ東京タワーは、1958年12月23日に竣工した自立式鉄骨電波塔だ。高さ333メートル、地上16階・地下2階という規模で、当時のエッフェル塔(312メートル)を超え、世界最高の自立式鉄塔として誕生した。設計は耐震建築の権威として知られる構造家・内藤多仲と日建設計が手がけ、施工は竹中工務店が担った。

外観を特徴づけるのは、赤と白に交互に塗り分けられたトラス構造のボディだ。この配色は航空法に定める航空障害灯の規制によるもので、機能上の要請がそのまま建物の表情を決定している。斜めに交差するトラス材が333メートルの頂点へ向かう様子は、鉄の力学をそのまま視覚化したようで、昼間は芝の緑の中で鮮やかに映え、夜はライトアップされた黄金や白の光が遠く湾岸からも視認できる。

電波一元化と高度成長の入口

東京タワー誕生の直接の動機は、テレビ放送インフラの集約にある。1953年にNHK・民放各局がテレビ放送を開始したが、各局は個別に電波塔を建てていた。これを一本のタワーに集約するため、日本電波塔株式会社が設立された。産経新聞社社長だった前田久吉が創業者となり、建設費は約30億円が投じられたとされる(一部の資料では約28億円と記録されており、集計範囲による差異がある)。

工期は約1年半、延べ約22万人の作業員が建設に携わった。折しも日本は高度経済成長の助走期にあり、エッフェル塔を超えた333メートルの塔は放送インフラ整備という実用的な目的を超え、「戦後日本の復興と前進の証」として広く受け止められた。竣工翌年から展望台は大勢の来訪者を集め、芝公園一帯の顔として定着した。

2012年の東京スカイツリー(634メートル)完成まで、東京タワーは54年間にわたり日本で最も高い構造物であり続けた。現在もFMラジオや一部テレビ局の電波を送信する現役の放送インフラとして稼働しながら、観光施設としての役割も担い続けている。

まとめ

竣工1958年・高さ333メートル。日本電波塔株式会社が開発し、内藤多仲と日建設計が設計した東京タワーは、電波塔という実用構造物でありながら、戦後東京の時代精神を体現するシンボルとして都市に刻まれてきた。

芝公園を歩いていると、木々の切れ間から突然あの赤と白の鉄骨が現れる。超高層ガラスビルが立ち並ぶ現代の東京にあって、トラス構造が空にそのまま伸びるその姿は独特の存在感を持つ。近くには虎ノ門ヒルズ 森タワー東京ポートシティ竹芝が続き、港区の高層建築史を一帯でたどることができる。

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参考・出典

  • 東京タワー公式サイト 会社概要 https://www.tokyotower.co.jp/company/
  • 国立国会図書館レファレンス協同データベース(建設費の記録。28億円と30億円の差異あり)
  • Wikidata Q183536(階数は地上16階・地下2階。英語版Wikipediaは15階と記載、計算方法の違いによる差異)

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