住友不動産虎ノ門タワー
1995年3月竣工の地上35階・高さ約170mのオフィスタワー。日本たばこ産業(JT)の旧本社ビルとして日建設計の設計で生まれ、のちに住友不動産が取得して現在の名称となった。たばこ産業縮小の時代を映す一棟。
- 用途
- オフィスビル
- エリア
- 港区
- 竣工
- 1995年
- 階数
- 地上35階/地下3階
- 高さ
- 169m
- 設計
- 日建設計
旧JTビルの誕生——たばこの本社が空に伸びた
東京都港区虎ノ門。1995年3月、日本たばこ産業(JT)の本社ビルとして地上35階・地下3階建て・高さ約170メートルのオフィスタワーが竣工した。設計は日建設計が手がけた。当時の名称は「JTビル」。国内最大のたばこメーカーが東京の業務中心地に構えた本社ビルとして、虎ノ門の空に新たなシルエットを加えた。
JTは1985年の日本専売公社の民営化によって誕生した会社だ。設立から10年が経った1995年に、自社名を冠した超高層ビルを虎ノ門に完成させた。高さ169.7メートルという数値は、竣工時点で港区の超高層ビル群のひとつとして存在感を持つ規模であった。設計を担った日建設計は、日本の超高層建築の多くに関わってきた設計事務所であり、このビルにおいても機能的な高層オフィスとしての完成度が追求された。
たばこ産業の縮小と本社の移転
2000年代以降、JTは国内市場での喫煙者人口の減少という大きな構造変化に直面した。事業の重心をたばこに限らず食品や医薬品へとシフトさせる中で、組織のスリム化も進んだ。JTは2020年に旧本社ビルであるこのビルを住友不動産へ売却することを正式に発表し、ビルは「住友不動産虎ノ門タワー」として再出発することになった。
建物の規模や構造に手が加わるわけではなく、あくまで所有者と名称が変わったのが主な変化だ。しかし、かつて「JTビル」と呼ばれていたこの建物が住友不動産のオフィスビルとして新たなテナントを迎えるようになったことは、日本のたばこ産業が社会の中で占める位置の変化を、都市の建物を通して見る一つの例として記憶できる。
虎ノ門では2010年代以降、虎ノ門ヒルズ(森タワー・ビジネスタワー・ステーションタワー)の相次ぐ竣工により、エリア全体の姿が大きく変わった。地下鉄日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅も開業し、かつての官庁街と超高層ビル群が混在する独自の景観がさらに重層化している。その中で、1995年竣工の旧JTビルは虎ノ門の高層化の先行世代として、現在の姿を形作った要素のひとつとなっている。
まとめ
住友不動産虎ノ門タワーは1995年3月竣工、地上35階・高さ約170メートルのオフィスタワーだ。日本たばこ産業の本社ビル「JTビル」として日建設計の設計のもとで生まれ、2020年に住友不動産へ売却されて現在の名称になった。虎ノ門エリアを歩くとき、このビルは1990年代の超高層ビル世代の一棟として虎ノ門ヒルズの新棟群と並んで目に入る。
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参考・出典
- Wikipedia「住友不動産虎ノ門タワー」(旧称JTビル・竣工1995年3月・地上35階地下3階塔屋2階・高さ169.7m・設計日建設計)
- 日本経済新聞「JT、旧本社ビル売却を正式発表 住友不動産に」(2020年)
- 住友不動産オフィス「住友不動産虎ノ門タワー」