鉄道

京急品川駅地平化・再整備

現在2階の高架上にある京急品川駅のホームを地平レベルへ移設する連続立体交差事業。東京都が事業主体となり、泉岳寺駅から新馬場駅まで約1.7kmを対象に2029年度末の完成を目指して工事が進む。

高架から地平へ——「逆向き」の大工事

鉄道の立体化工事というと、地平の踏切を解消するために線路を高架に上げるイメージが一般的だ。しかし京急線の品川付近では、それとは逆方向の工事が進んでいる。現在2階の高架上にある品川駅のホームを、地平レベルへ下ろすというプロジェクトだ。

事業の正式名称は「京浜急行本線(泉岳寺駅~新馬場駅間)連続立体交差事業」。東京都が事業主体となり、泉岳寺駅から新馬場駅まで約1.7キロメートルの区間を対象とする。品川駅のホームを2階から地平に移す一方で、北品川駅付近は新たに高架化され、区間内に残る踏切が除却される。踏切での渋滞や事故リスクが解消され、鉄道によって分断されていた地域の一体化が見込まれる。完成目標は2029年度末だ。

工事は電車の運行を止めることなく段階的に進められる。品川駅の高架橋の一部を仮設構造に切り替え、その下に新たなホームを築いてから線路を地平レベルへ移し、最後に仮設高架橋を撤去してコンコースを整備するという手順だ。走り続ける電車の直下でホームを掘り下げていく工事は、都市の鉄道工事ならではの高度な手順を要する。

品川再開発の文脈の中で

品川駅周辺はいま、東京の中でも特に変化の密度が高いエリアだ。旧JR品川車両基地跡地では高輪ゲートウェイシティが形になりはじめ、駅の北西側では大規模な都市更新が動いている。

京急線の地平化が完成すると、現在2階の高架ホームと同一平面に近い位置に乗換動線が生まれる可能性がある。品川駅の高輪口側の駅前空間がどう設計し直されるかは、乗り換え利便性だけでなく、高輪・港南の両エリアを行き来する歩行者の動線にも影響するだろう。2025年時点で工事は着実に進んでおり、高架橋の解体と新構造物の組み上げが同時並行で街の姿を変えつつある。

まとめ

京急品川駅の地平化は、東京都が事業主体となる連続立体交差事業の一環として進む。泉岳寺駅から新馬場駅まで約1.7キロメートルを対象に、品川駅のホームを2階から地平に下ろし、踏切を除却して2029年度末の完成を目指す。「高架から地平へ」という通常とは逆の再編が完了したとき、長年見上げていた高架橋の消えた品川の空は、今とはまったく異なる顔を見せるはずだ。

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参考・出典

  • 東京都建設局 京浜急行本線(泉岳寺駅~新馬場駅間)連続立体交差事業—区間約1.7km・2029年度末完成目標・踏切除却・品川駅ホーム地平化・北品川駅高架化(https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/road/kensetsu/renritsu/portal/jigyo/renritsu23)
  • マイナビニュース 鉄道ニュース週報220号—品川駅地平化と連続立体交差の解説(https://news.mynavi.jp/article/railwaynews-220/)
  • 鉄道チャンネル 2025年初めの進捗状況—品川駅2階ホーム地平化・北品川駅高架化の現況(https://tetsudo-ch.com/12994183.html)
  • 東洋経済オンライン 京急品川駅地平化の大工事—工事手順(高架橋仮設化→新ホーム建設→仮設撤去)の解説(https://toyokeizai.net/articles/-/691990)

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