永代橋
1926年竣工、全長184.7mの鋼タイドアーチ橋。関東大震災の復興事業で架け替えられ、ドイツ・ライン川のルーデンドルフ橋をモデルとした。現存最古のタイドアーチ橋で、日本で初めて径間100mを超えた橋。2007年に国の重要文化財に指定。
- 用途
- 橋
- エリア
- 中央区
- 竣工
- 1926年
- 開発
- 内務省復興局
- 設計
- 田中豊(内務省復興局)
帝都の門と呼ばれた鋼のアーチ
永代橋は、中央区の永代通りが隅田川を渡る地点に架かる鋼タイドアーチ橋だ。現在の橋は1926年(大正15年)12月に完成した。全長184.7メートル、中央径間は100.6メートルに達する。この橋は関東大震災(1923年)からの帝都復興事業の一環として架け替えられた隅田川の復興橋梁の一つで、河口に近いその堂々たる姿から「帝都の門」とも称された。
設計にあたっては、ドイツ・ライン川に架かるルーデンドルフ橋(レマゲンの鉄橋)が手本とされた。力強く弧を描くタイドアーチは重厚で男性的とも評され、上流の清洲橋の優美な吊り橋と好対照をなす。永代橋は現存する国内最古のタイドアーチ橋であり、日本で初めて径間が100メートルを超えた橋としても、橋梁技術史に大きな足跡を残している。
復興が生んだ橋の思想
震災で壊滅的な被害を受けた東京を立て直す帝都復興事業では、隅田川に架かる橋の多くが近代的な鋼橋として架け替えられた。内務省復興局は、それぞれの橋に異なる形式と表情を与え、川沿いに橋の博物館のような景観を築いた。永代橋の重厚なアーチ、清洲橋の繊細な吊り橋、勝鬨橋の可動橋——同じ川に架かりながら、一つとして同じ形はない。
2007年(平成19年)、永代橋は清洲橋・勝鬨橋とともに国の重要文化財(建造物)に指定された。震災からの復興という時代の要請が、単なる機能を超えたデザインの探求を橋梁にもたらしたことの証しである。八十年以上を経てなお現役で人と車を渡し続けるその姿は、土木構造物がもつ長い時間の尺度を体現している。
まとめ
竣工1926年・全長184.7メートル。ルーデンドルフ橋を手本とした永代橋は、現存最古のタイドアーチ橋にして日本初の径間100メートル超という技術史的価値をもち、重要文化財として今も隅田川の景観を形づくっている。
橋の上に立てば、力強い鋼のアーチが頭上に弧を描き、川面の向こうに大川端リバーシティ21の高層群がそびえる。復興期に生まれた重厚な橋と、現代のタワーマンションとが同じ視界に収まる眺めは、時代を積み重ねてきた東京ならではのものだ。上流の清洲橋、下流の勝鬨橋とあわせて、隅田川の名橋を歩いて巡ってほしい。
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参考・出典
- 永代橋 - 日本語Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/永代橋
- 文化遺産オンライン(文化庁)https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/188295
- 永代橋(えいたいばし)中央区 https://www.city.chuo.lg.jp/a0052/bunkakankou/rekishi/kunibunkazai/030921.html