センチュリータワー(東京)
1991年竣工、ノーマン・フォスターが設計した地上21階・高さ約91mの双塔オフィスビル。2棟のタワーが巨大なアトリウムで連結され、日本の建築規制との格闘の末に生まれた。

- 用途
- オフィスビル
- エリア
- 文京区
- 竣工
- 1991年
- 階数
- 地上21階
- 高さ
- 91m
- 開発
- 旺文社
- 設計
- フォスター・アンド・パートナーズ(ノーマン・フォスター)
文京区の丘に咲いた英国建築家の代表作
東京ドームシティの北側、小石川の台地に立つセンチュリータワーは、1991年に竣工した地上21階・高さ約91mの双塔ビルだ。設計を手がけたのは後にロンドン・ミレニアム橋やアップル本社などで知られる英国の建築家ノーマン・フォスター。旺文社の発注を受けて生まれたこの建物は、外資系建築家が日本の法規制と正面から向き合った実験場ともなった。
ファサードはスチールとガラスの格子で構成され、フォスターの文法である「ハイテク建築」を忠実に体現する。2棟のタワーは中央の高さ約72mに及ぶ吹き抜けアトリウムで結ばれ、冬に採光を確保しながら夏は自然換気を促す仕掛けとなっている。当時の日本の消防法は大空間に対して厳格な制限を設けており、アトリウムの実現にはスプリンクラーや防煙ダンパーなど入念な安全設計が求められたとされる。
旺文社キャンパスから都市複合へ
センチュリータワーが建てられた後楽一丁目は、長らく旺文社のキャンパスが占めていた土地だ。旺文社は参考書や英語教材の出版社として戦後日本の教育を支えてきたが、バブル期の不動産開発ブームのなかで本拠地を高密度に活用する道を選んだ。竣工後はオフィス賃貸として使われてきたが、現在は順天堂大学グループが主なテナントとなっており、医療・学術の拠点として新たな役割を担っている。
建物の足元には緑地が設けられ、後楽園や小石川植物園へと続く文京区緑の軸線を意識した外構計画がなされている。21階建てという規模は東京の超高層群のなかでは中型にあたるが、ガラスとスチールが織りなす透明感ある外観は、周囲の公団住宅や商業施設とは異質な存在感を放つ。
まとめ
1991年に竣工したセンチュリータワーは、ノーマン・フォスターが日本で手がけた代表作のひとつであり、地上21階・高さ約91mの双塔と72m級アトリウムが一体化した意欲的な構成を持つ。後楽園エリアを訪れた際には、東京ドームのにぎわいを抜けて北側の台地に目を向けると、ガラスのカーテンウォールが静かに空を映す双塔に出会える。
同じ文京区内の文京シビックセンターと並べて眺めると、1990年代前後の東京建築の多様さを実感できる。
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関連リンク
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参考・出典
- Foster + Partners 公式サイト(Century Tower)
- Emporis / Skyscraper Center
- 日本経済新聞 建築記録
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