オフィスビル

品川シーズンテラス

芝浦水再生センター上部の人工地盤に立つ港区港南の32階建てオフィスビル。約3.5ヘクタールの緑地と下水熱を活用した空調が、現役インフラとの重層利用を体現する。

品川シーズンテラス
写真: Wpcpey / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
港区
竣工
2015年
階数
地上32階/地下1階
高さ
144.32m
延床面積
約206,025㎡
開発
NTT都市開発・大成建設・ヒューリック・東京都市開発・NTTファシリティーズ・日本水工設計
設計
NTTファシリティーズ

下水処理施設の上に広がる32階建て

東京都港区港南1丁目。品川駅の港南口から東へ向かって歩くと、運河と緑地を背景に白いガラスカーテンウォールの高層棟が見えてくる。品川シーズンテラスは2015年に竣工した地上32階・地下1階のオフィスビルで、高さは約144メートル、延床面積は約206,000平方メートルにおよぶ。

この建物の際立った特徴は、敷地の地下で東京都の芝浦水再生センター——1931年から稼働を続ける下水処理施設——が現役のまま機能していることだ。立体都市計画制度を活用し、処理施設の上部に人工地盤を構築してオフィス棟を建設する手法で、事業はNTT都市開発を代表企業とする6社が担い、設計はNTTファシリティーズが行った。人工地盤の下には雨水貯留池も備えられており、水を介したインフラの多重利用が敷地全体に及んでいる。

地下の熱と空中の緑

地下インフラとの連携は、建物の立地にとどまらない。芝浦水再生センターの下水熱を空調システムに活用することで、処理施設そのものが熱源として機能する仕組みを実現している。人工地盤の上には「ノースガーデン」と「サウスガーデン」の二つの緑地が広がり、合わせて約3.5ヘクタール。品川の高層業務地にこれほどの緑地が展開している光景は、地下インフラとの一体整備なくしては生まれなかった。

港南1丁目という立地は、品川インターシティや品川グランドコモンズと同じ港南エリア再開発の文脈に属する。ただし現役の水処理施設を地下に抱えた状態で超高層を建て、その上に大規模緑地を設けるという手法は、廃線跡・貨物ヤード跡の転用とも異なる。東京の地下インフラと地上開発が同時に更新されていく、ひとつの先行例とも読める。

まとめ

品川シーズンテラスは2015年竣工、地上32階・高さ約144メートル、港区港南に立つオフィスビルだ。芝浦水再生センター上部の人工地盤を活用したインフラの重層利用と、約3.5ヘクタールの緑地が、このビルを港南エリアの再開発史のなかで異色の存在にしている。

港南口から海側へ足を運び、緑の人工地盤から見上げる高層棟は、東京の地下と地上が複層的に積み重なっていることを実感させてくれる。品川駅からのアクセスも良く、インフラ観察の散歩先として足を運ぶ価値がある。

関連記事:品川インターシティ品川グランドコモンズ

品川・港南エリアのホテルをお探しなら楽天トラベルもどうぞ。

関連リンク

PR

※ 以下のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれます。リンク先での購入・予約により当サイトが収益を得る場合があります。

参考・出典

  • 品川シーズンテラス - Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/品川シーズンテラス):高さは資料により144m台と155m台の記録が存在
  • NTT都市開発ニュースリリース 2015-03-19(https://www.nttud.co.jp/news/pdf/860.pdf):竣工日2015年2月25日・グランドオープン5月28日・延床206,025.07㎡

地図でみる